外国人技能実習制度における実習生受け入れのためのスケジュールについてご紹介します。

今回の受け入れスケジュールについては下図の「団体監理型で受け入れる場合のスケジュールについて、図中の最下部に示した①と②についての期間について説明します。

団体監理型の受け入れの場合

受け入れスケジュールは下図①の期間、つまり、面接から入国後技能実習が開始されるまでの期間と、②の技能実習開始から「作業の試験資格合格」及び「在留資格の変更」になるまでの期間があります。下図ではライトグリーンの期間がそれに当ります。

下図が、最も理解しやすい「外国人技能実習生の辿る日本での一般的なスケジュール」全般を示したものですが、このスケジュール自体の根拠は、「出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律」が根拠法令となっています。

入国後1カ月講習(下図①の期間)

受け入れスケジュールと言えば上図①から始まりますが、送り出し機関により実習生は日本入国前に「入国前6ヵ月日本語研修」を受けなければなりません。日本入国後は、送り出し機関により送り出された実習生は国内監理団体により「入国後1カ月研修」を受けることになります。この期間に行われる日本語講習は日常生活に密着した生の日本語を教える期間です。つまり、以下の4項目が主要な研修内容になります。

  1. 日本語研修
  2. 日本での生活に関わる生活一般に関する知識
  3. 技能実習生の法的保護に必要な知識
  4. 円滑な技能等の習得に資する知識

入国後2ヵ月目~12ヵ月目(下図②の期間)

この11カ月間は企業(受け入れ先)での研修になります。この期間で企業が行うべき研修は、日本語と在留許可資格変更(=技能実習2号ロ)になれるための技能検定試験合格を目指した研修になります。この期間での研修は、アドバイスなど監理団体が行ってくれますが、企業にとって独力で進めるべき研修になります。

過去多くの研修生がここで挫折してしまうため、企業では丁寧にこの期間を使用しなければなりません。また、「技能実習2号ロ」になるための技能検定を合格させることが大きな目標となります。こういうと大変難しいように感じられますが、この期間を通じて最も大切なことは、「技能習熟」<「日本語能力」と不等式が出来ることです。日本語が理解できないのに技能を向上させることはきません。技能についてはそこそこに、日本語学習に重点を置くことをお勧めします。

(出典:「法務省入国管理局」及び「厚生労働省人材開発統括官」説明資料を一部改編)
https://www.mhlw.go.jp/content/000337512.pdf