我国日本における産業機械製造業分野は、国内外を問わず各種インフラ設備や多くの産業分野に対して生産財を供給している分野になります。つまり、いわゆるマザーマシーンを初め、何かを作るための機械を製造している業界ということになります。その意味で日本の製造業を担っている産業と言っても良いでしょう。
産業機械製造業分野における有効求人倍率(平成29年度)は、2.89倍になっています。各業務別には以下の通りです。
- 金属プレス工2.97倍
- 金属溶接・溶断工2.50倍
- プラスチック製品製造工3.70倍
以上のように人材難が喫緊の課題となっている倍率を示しています。
また、2022年(令和5年)までの5年間で、7.5万人ほどの人手不足を見込まれる産業分野で、特定技能の産業機械製造業分野で受け入れる外国人材は、2019年初年度には、850人から1,050人、5年間で、4,250人から5,250人の迎え入れを公表しています。
(参照:経済産業省『製造業における 特定技能外国人材の受入れについて』)
人材要件
産業機械製造業分野において特定技能外国人として求められる要件は、素形材産業分野、産業機械製造業分野、電気・電子情報関連産業分野の3分野においては、製造現場で従事する業務の多くが共通していることから、技能水準及び評価方法等を統一し、「製造分野特定技能1号評価試験」として共通の評価 試験が実施されることになっています。
なお、今年度2019年に実施予定の外国には、ベトナム,中国,フィリピン,インドネシア,タイが予定されています。
日本語能力水準については、「日本語能力判定テスト」または「日本語能力試験(N4以上)」の合格が条件となります。
就労内容
特定技能外国人として就労できる産業機械製造分野では以下の18職種が上げられています。
- 鋳造
- 鍛造
- ダイカスト
- 機械加工
- 金属プレス加工
- 鉄工
- 工場板金
- めっき
- 仕上げ
- 機械検査
- 機械保全
- 電子機器組立て
- 電気機器組立て
- プリント配線板製造
- プラスチック成形
- 塗装
- 溶接
- 工業包装
以上の18職種は、それぞれ素形材産業分野、電気・電子情報関連産業分野における職種と同じ内容になっています。
まとめ
産業機械製造分野は、素形材産業分野、電気・電子情報関連産業分野と合わせて日本のものづくりを支える基幹産業の一つになります。これにより業界内での人材不足が解消できると期待が寄せられているのがこの特定技能制度になります。
相談窓口の設置(経済産業省)
製造業における特定技能外国人の受入については、経済産業省が相談窓口を設置しています。各社の状況に応じた具体的な疑問、課題の解決については、こうした窓口の利用も一つの手となるでしょう。
経済産業省相談窓口