どうしてベトナム人は同じ自己紹介ばかりなのか

 

はじめまして。わたしの名前は、〇〇です。
〇〇から来ました。
今年〇〇才になります。
家族は、両親と〇〇と〇〇です。
趣味は、サッカーです。
お金を稼いで家族を助けたいです。
いくら大変でも頑張ります。
どうぞよろしくお願いします。

 
以上は、エンジニア、技能実習生、留学生を問わず、面接に参加したベトナム人が判で押したように繰り返されるお決まりのフレーズです。100人候補者がいれば、100人が同じ自己紹介です。

どうしてそんなことになるのか。

それは、送出し機関や日本語学校(ベトナムでは日本語センターという)で、模範自己紹介として、上記のフレーズを叩き込まれるから。送出し機関や日本語センターで教えているベトナム人先生も元実習生や元留学生なので、自分たちがしてきた自己紹介を教えるので、この自己紹介が過去ずっと繰り返されてきているのです。

では、次に面接問答を見ていきましょう。

 

面接の回答もすでに決まっている

面接回答あるある

●どうして日本へ行きたいですか?
日本は、文化が素晴らしく、技術が発展している国ですから、技術を勉強するために、日本で働きたいです。それから、お金を稼いで家族を助けたいです。

 
●日本で何年くらい働きたいですか?
10年くらい働きたいです。
or
チャンスがあれば、ずっと働きたいです。

 
●ベトナムに帰ったら、何をしたいですか?
ベトナムにある日本の会社で働きたいです。
or
自分の会社を作りたいです。

 
●長所と短所を教えてください
長所は、チームで仕事ができます。1人でもできます。
短所は、人前で話すのが恥ずかしい。高い所が苦手。歌が下手、というのもあります。

 
●趣味はなんですか?
サッカーをすること、映画を見ること、アニメを見ること、料理、旅行、読書

 
●日本で何をしたいですか?
富士山、桜を見たいです。

 
●日本の食べ物で何がすきですか?
寿司、刺身

 
●休みの日は何をしていますか?
サッカーをしたり、本を読んだりしています。

 
●日本で働くことになったら、奥さんと子どもを呼びますか?
仕事が安定したら、家族を呼んで、一緒に生活したいです。

 
これも、先ほどの理由と同じで、面接で必ず聞かれる質問について、このように答えるよう指導を受けているからです。ただ、送出し機関の指導者がこのように言わせているというわけではなく、候補者自身が自分なりの回答を持っていないことが多いので、言われた通りの答えをなぞるということになります。

以上が、ベトナムでのエンジニア採用、技能実習生採用の面接における典型的なパターンとなります。

 

ベトナム人の面接虎の巻を理解することで、候補者の内面に踏み込める

大事なことは、上記のパターンを傾向として踏まえ、いかに踏み込んだ答えを引き出せるかになります。以上を理解しておくことで、真に迫る時間が短縮できます。面接に臨む際には、ぜひ参考にしてみてください。